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2013/02/17 地震保険が約15%値上げへ。
日経新聞より
政府と損害保険各社は2014年7月をめどに、家庭向け地震保険の新規契約の保険料を15%程度引き上げる。東日本大震災を踏まえ巨大地震発生のリスクが高まったと判断したためだ。損保各社は南海トラフ地震の被害推計を検証し、15年以降の追加値上げも検討する。値上げの影響を抑えるため耐震性の高い建物の割引率は高めるが、負担増で加入者離れが起こる可能性もある。
損保各社でつくる損害保険料率算出機構が今春、地震保険の値上げを金融庁に届け出る。金融庁の審査後、準備期間を経て14年7月の新規契約から新たな保険料を適用する。値上げは1966年の地震保険制度発足以来、初めて。すでに契約している人の保険料は14年7月以降の契約更新時に上がる。
家庭向け地震保険は地震や津波で建物や家財が損傷した場合に保険金を支払う。政府が一部を引き受ける商品で、火災保険と同時に加入する。
11年の東日本大震災で保険金の支払いが1兆2000億円を超え、将来の震災発生リスクが高まった。大震災を踏まえ昨年12月に政府の地震調査研究推進本部が新たな検証結果を公表。算出機構は影響を精査し、全国平均で約15%の値上げが必要と判断した。
損保各社は14年7月に続く第2弾の値上げも検討する。太平洋の南海トラフを震源とする巨大地震が起こった場合の影響を十分保険料に織り込めていないためだ。値上げ幅は地震調査研究推進本部が南海トラフ地震の新たな検証を終えてから決める。短期間に2度の大幅値上げとなる。
14年の値上げに合わせ、地震の被害が少ない建物向けの保険料割引は拡大する。現在は耐震の度合いに応じて10~30%割り引き、免震構造の建物にも30%の割引を適用している。それぞれ割引率の上限を上げる方向だ。手続きも簡単にする。
地震保険の保険料は都道府県単位で、値上げ幅は全国一律とはならない見通し。14年改定では関東地方など大震災後に地震の発生確率が高まった地域の値上げ幅が大きくなる可能性がある。
地震保険の加入率は95年の阪神大震災以降、高まり、11年度の世帯加入率は26%に達した。損保各社は住宅ローンを扱う銀行とも連携して加入の必要性を訴え、値上げ後の加入率低下を防ぐ考えだ。 営利事業である企業向けの地震保険は12年度から平均1割超の値上げを実施済みだ。
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